3日に続いて4日も早朝から田植えを始めました。まだ肌寒い空気の中、カシャ、カシャ、カシャ、と田植機の音が静かに響いていきます。今日の面積は約3反。植えるだけなら2~3
時間で植えてしまいます。機械植えなので田んぼの四隅はどうしても空のスペースができてしまいます。四隅の手植えの部分は家内の仕事です。
田植えをしながら俳句でもと思うのですが、まっすぐ植えるには神経を集中しておかなければなりません。余計なことを考えているとすぐに苗の列が曲がってしまいます。トラクタ
ーで田んぼをゆっくり耕しているときの方が、ゆっくり考え事ができます。
それにしても、田植えの間によく聞こえてくるのがホトトギスの鳴き声です。裏山の方から
一羽と川岸の竹藪の中から一羽、静寂を引き裂くように鳴きあっています。ホトトギスの鳴き声として「テッペンカケタカ」というのが有名ですが、私には何故か「テッペントレタカ?」
と聞こえてくるのです。「テッペントレタカ?(天辺取れたか?)」・・・ん?、何のてっぺん?
俳句の天辺(てっぺん)のこと?・・・いや、まだ無理無理。
そう言えば今年ももう半年近くになるというのに、まだ俳句大会で賞をもらっていないことに気づきました。一応投句などはしているのですが、発表の時期が来ていないのと、二男の結婚式や田植えの準備などであっという間に今日まできてしまいました。才能的に行き詰まり感がないでもない。山口新聞への投句も最近はバッサリ切られて名前が載らない。
通さねばよし爰で聞郭公 (とおさねばよしここできくほととぎす)
姨捨た里にやさしやほとゝぎす (おばすてたさとにやさしやほととぎす)
聞まではと通ひ初けりほとゝぎす (きくまではとかよいそめけりほととぎす)
ちょっと洩せ十三峠ほとゝぎす (ちょっともらせじゅうさんとうげほととぎす)
留守に来て待も又よし時鳥 (るすにきてまつもまたよしほととぎす)
初のも空耳でなしほとゝぎす (はじめのもそらみみでなしほととぎす)
上記の句は全て田上菊舎の句です。ホトトギスは夏の季語。丁度今を盛りに鳴いている
ホトトギスの鳴き声を私に対する応援歌として聞き、菊舎に負けぬ一句を作りたいものです。そしていつか「テッペントレタカ?」の鳴き声の主に向かって、「テッペントレタゾ!」と大声で鳴き返してみたいものです。